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最終更新時刻:17時11分

小児がんなど重い病気とたたかう子どもたちのための心のケアプログラム「ビーズ・オブ・カレッジ」をTSURUMIこどもホスピスで開始

2024/06/19  特定非営利活動法人 シャイン・オン・キッズ 

小児がんや重い病気の子どもたちを支援する認定NPO法人シャイン・オン・キッズ(理事長キンバリ・フォーサイス https://ja.sokids.org/)は、公益財団法人 こどものホスピスプロジェクトが運営するTSURUMIこどもホスピス(大阪市鶴見区)にアート介在療法のビーズ・オブ・カレッジ・プログラムを導入しました。2009年に茨城県立こども病院で開始されて以来、国内29の施設で実施されています。



ビーズ・オブ・カレッジは、入院中の患児とその家族への心のケアを目的とした「アート介在療法」です。アメリカで開発され、欧米を中心に多くの病院で導入されています。シャイン・オン!キッズはビーズ・オブ・カレッジを展開できる組織として認証を受けた、日本で唯一の組織です。
子どもたちは治療の過程を色とりどりのガラスビーズで記録していきます。例えば、輸血したときは赤いビーズ、髪が抜け始めたときは顔のビーズなど、処置や治療ごとに決められたビーズを、ビーズ大使*である医療スタッフと会話をしながら、子どもが自ら繋いでいきます。ビーズを繋ぐことを通して、自分が乗り越えてきた治療を振り返り、勇気や希望を実感し、自分の人生に自信を持ち、自己肯定感を高めます。自分に起きていることを可視化することで、客観的にとらえ周囲の人にも説明ができるようになります。

このたび、大阪市鶴見区のTSURUMIこどもホスピスにビーズ・オブ・カレッジ プログラムが導入されました。TSURUMIこどもホスピスは、日本初のコミュニティ型こどもホスピスとして、2016年に開設。鶴見緑地公園内の自然豊かな環境に囲まれ、患者家族で宿泊できる木目のお部屋やプレイエリア、最新の機器で設備されたゲーム部屋など、様々な年齢のお子さんたちが入院中に出来なかった遊びを叶えることができるように設計された施設です。


2023年9月、シャイン・オン!キッズがTSURUMIこどもホスピスで「ふりかえりビーズ**」のワークショップを開催したことをきっかけに、今回導入にいたりました。入院や治療を行わない施設での導入により、退院や転院が理由でプログラムが継続できない子どもたちや、ビーズ・オブ・カレッジ導入されていない病院で治療を受ける子どもたちがプログラムに参加できます。
昨年9月にTSURUMIこどもホスピスで行われたふりかえりビーズの様子

TSURUMIこどもホスピスの保育士、川戸大智さんよりコメントをいただきました。
「こどもホスピスとして、ビーズ・オブ・カレッジを導入できたことを本当に嬉しく思います。
TSURUMIこどもホスピスは生命を脅かす病気によって、望まぬ形で好きなことや続けていたことができなくなってしまった子たちが多く利用しています。そのため、自分自身に自信を持てない子がいることが気になっていました。これまでの過酷な治療をビーズという目に見える形としてつないで、治療体験を振り返ったり、人と話したりすることで自分のやってきたことに誇りや達成感を持っていってくれたら嬉しく思いますし、そのお手伝いができればと考えています。」

TSURUMIこどもホスピス
保育士 川戸大智


ふりかえりビーズの広がり
「ふりかえりビーズ」への参加が可能な施設としては、「医療法人社団千秋双葉会 いなげ未来クリニック」(千葉市稲毛区 https://www.inagemiraiclinic.com/)があります。今回の導入により、関東圏、関西圏の2箇所で「ふりかえりビーズ」への参加が可能になりました。不定期のイベントとして開催していた「ふりかえりビーズ」ですが、それぞれの地区で、プログラムを中断してしまった子どもや、まだ参加できていない子どもへのプログラム参加の機会が広がりました。

*ビーズ大使:シャイン・オン!キッズが研修を行い、子どもと一緒にビーズを繋ぐ。導入病院の医療従事者を中心に、国内で1000名以上が登録されている

**ふりかえりビーズ:治療中にビーズ・オブ・カレッジに参加しなかった方や、退院後に中断してしまった方を対象に、過去の記録を思い出しながらビーズをつなぐプログラム

ビーズオブカレッジ実施施設 *2024年4月現在
札幌医科大学附属病院/茨城県立こども病院/筑波大学附属病院 小児総合医療センター/埼玉県立小児医療センター/千葉大学医学部附属病院/成田赤十字病院/医療法人社団千秋双葉会 いなげ未来クリニック/慶應義塾大学病院/国立がん研究センター中央病院/東京医科歯科大学病院/東京慈恵会医科大学附属病院/東京都立小児総合医療センター/横浜市立大学附属病院/静岡県立こども病院/中京病院/公益財団法人田附興風会 医学研究所北野病院/大阪市立総合医療センター/公益社団法人こどものホスピスプロジェクト TSURUMIこどもホスピス/大阪赤十字病院/神戸大学医学部附属病院/チャイルド・ケモ・ハウス/兵庫県立こども病院/訪問看護ステーションつな樹/島根大学医学部附属病院/高知医療センター/九州がんセンター/沖縄県立南部病院・こども医療センター(その他、1病院で試験的に導入中)

◆シャイン・オン!キッズとは
小児がんや重い病気の子どもたちとそのご家族を心のケアのプログラムで支援。ファシリティドッグ・プログラム(動物介在療法)、ビーズ・オブ・カレッジ プログラム(アート介在療法)、キャンプカレッジ(小児がん経験者のコミュニティ運営)、シャイン・オン!コネクションズ(オンラインで心のケアや学習支援アクティビティを提供)、シャイン・オン!フレンズ(小児がん経験者のWEBコミュニティ)などを運営。2006年設立、2024年4月現在全国31病院にて活動中。(https://ja.sokids.org/)

【関連リンク】
公益財団法人 こどものホスピスプロジェクト TSURUMIこどもホスピス
https://www.childrenshospice.jp/

いなげ未来クリニック
https://www.inagemiraiclinic.com/

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