世界におけるLLM開発と活用の中核へ ~累計調達額12.1億円に~
巨大言語モデルソフトウェア開発を行うSpiral.AI株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO 佐々木雄一、以下「Spiral.AI」)は、この度、複数の有力ベンチャーキャピタルを引受先とする第三者割当増資を行いました。本件は、シードラウンドの2ndクローズと位置付けており、2023年9月8日付で公表した1stクローズの8.3億円の第三者割当増資及び日本政策金融公庫によるデットファイナンスと合わせて、シードラウンドにて総額10.6億円の資金調達を完了したことを報告します。
2023年5月17日付で公表したプレシードラウンドでの1.5億円の資金調達と合わせ、設立以来の累計資金調達額は総額12.1億円となります。
■資金調達目的
Spiral.AIは、巨大言語モデル(以下LLM)に特化した数少ないスタートアップとして、世界におけるLLM開発と活用の中核となることを目指しています。今回調達した資金は、優秀なエンジニア・事業開発メンバーの採用や、開発インフラの拡充に活用して参ります。
■Spiral.AIについて
LLMは、一部の領域ではすでに人間に比肩するほどの性能を示しており[1]、人間の可能性を広げるツールとして活用が始まっています。また、スケール則[2]の発見は、LLMの性能向上が今後も継続する可能性が高く、長期的に人々の生活の刷新や新しい技術開発の加速など、様々な側面で社会に本質的な影響を与えるものと期待されています。
一方で、LLMの真の社会実装に向けたハードルは数多く存在します。また、現行の取り組みの多くは、業務改善や社内効率化等のビジネスシーンの一部のユースケースに焦点が当たっており、人々のライフスタイルに広く変化をもたらすアイデアはまだほとんど出てきていません。
Spiral.AIを立ち上げた佐々木は、スマートシティとエッジAI開発におけるトップランナーであるニューラルポケット株式会社(TSE: 4056)の最高技術責任者として、AIの社会実装という課題に長年取り組んできました。Spiral.AIはその知見を踏まえたLLMの社会実装を進め、人々が広くその恩恵を受けられる世界を実現していきます。
■提供サービス
Spiral.AIでは、LLMに関連した2つのサービスを提供しております。これらを通して、世界に大きな渦を巻き起こしていきます。
DXプラットフォーム : 生成AI/LLMを活用して、かんたんに業務支援・効率化を実現
DXプラットフォーム事業では、生成AI/LLMを活用して かんたんに業務支援・効率化ができるプラットフォームの設計を勧めております。ノーコードで活用可能な高性能AIコミュニケーションプラットフォーム「Spiral.Bot」、音声認識と質問内容の抽出を行い、関連するQA項目を自動で提案するオペレーター支援ツール「Dial Mate」のソリューションを提供しています。
「Spiral.Bot」は、企業内の情報に回答するチャットボットや、顧客問い合わせへ応対するチャットボットなどを高品質に構築できるソリューションです。類似製品の多くがベクトル検索+GPTによる回答の生成という仕組みで構成していますが、Spiral.Botではベクトル検索の高精度化や、GPTによる回答生成のカスタマイズ範囲の広さなどにより、より高い回答品質を求める企業や、個別化されたニーズに応えることが可能です。
「Dial Mate」は、自律的なAIの自動応答により、インバウンドコールに自動で対応・担当者の業務負荷を低減します。また、電話対応の業務効率化および新人教育の高速化を実現することで、担当者・オペレーターの業務を支援し、入電内容の自動ログ化・VOCに関する分析業務の省人化により、CRM業務・VOC分析の高度化を実現します。
AIキャラクター: 楽しいコミュニケーションを実現するAI開発プラットフォーム
AIキャラクター事業では、会話の「楽しさ」「ワクワク感」に焦点を当て、キャラクター性や個性を持ったAIと対話をできるサービス、および、プラットフォームの設計を進めております。まずはエンターテイメント領域から取り組みを進めつつ、将来的には教育や介護、チームマネジメントなど、言葉の力が価値を持つ幅広い領域に展開していきます。
2023年10月には、AIキャラクター商用プロダクト第一弾である「Naomi.AI」をローンチします。Naomi.AIは、実在の芸能人と音声やチャットで疑似的な会話コミュニケーションを体験できる日本初*のAIコミュニケーションサービスです。
LLM利活用の論点として「正しい」回答ができるかという側面に世の注目が集まり、その性能を向上するべくビッグテックの投資が加熱しています。一方で我々は、会話としての楽しさやホスピタリティの重要性にも目を向けています。それは日本企業が存在感を発揮できる点であり、世界に先駆けて価値を具体化していくべく優先的に取り組んでいます。
*2023年9月22日時点において、日本国内にて、芸能人と音声を用いた対話・チャットサービスとして所属事務所から公式に許諾を取得したうえで商用公開されているサービスとして当社調べによる
■採用についてのご案内
Spiral.AIでは、世界に大きな渦を巻き起こすメンバーを採用しています。
独自LLMの学習やアプリケーション開発、PdM、事業開発まで幅広いポジションを募集していますので、下記採用ページよりお申し込みください。
https://www.notion.so/spiralai/Spiral-AI-EntranceBook-5320bf2d93d04b2db9e7056aca4c177e?pvs=4
■今回の資金調達に参画した投資家からのコメント
スクラムベンチャーズ Partner 黒田 健介氏からのコメント
大規模言語モデルについては、その社会実装のあり方についてグローバルでもまだコンセンサスがありません。こうした黎明期に必要なのは技術と事業両方に対する理解が深く、仮説をグイグイ前に進められる佐々木さん、Spiral.AIのようなチームだと信じて、今回ご出資させていただきました。初回面談からここまでの短期間においても、高い水準でのステアリングと安定性、提案力を武器に実績を伸ばされており、今後のさらなる飛躍を期待しております!
■代表 佐々木雄一の略歴
東京大学理学部物理学科を卒業後、東京大学大学院にて理学博士を取得。スイスの欧州原子核研究機構(CERN)にて、ブラックホールや超対称性粒子などの研究に携わる。
その後、McKinsey&Companyにて、データの分析結果をビジネスの文脈で語る"通訳"として活動。企業におけるIoTやビッグデータ、AI活用を支援。
直近では、スマートシティAI開発を手掛けるニューラルポケットへ初期メンバー・取締役CTO (最高技術責任者)として参画。AI開発におけるPDCAサイクルを武器に、日本全国様々な環境下で安定稼働するAIシステムを構築、スマートシティ事業者としての主導的な立場を確立。社員数も、創業から4年で250名規模へ拡大。同社は2020年に創業2年半でのIPOを達成している。
LLMの持つ能力を社会へ実装していくため、2023年3月にSpiral.AIを創業。
■ 会社概要
社名 Spiral.AI株式会社 / Spiral.AI Inc.
事業内容 大規模言語モデルをはじめとした生成系AI技術を用いたサービスの開発
役員 代表取締役 CEO 佐々木雄一
所在地 〒101-0041東京都千代田区神田須田町2丁目1番地1 MA SQUARE AKIHABARA 6階
設立 2023年3月1日
会社URL https://go-spiral.ai/
採用ページ https://go-spiral.ai/top/recruit/
■本件に対するお問い合わせ
お問い合わせフォーム、もしくは下記メールアドレスからお問い合わせください。
お問い合わせフォーム:
https://go-spiral.ai/contact/
問い合わせメールアドレス:contact@go-spiral.ai
Spiral.Bot製品紹介:
https://info.spiral-bot.com/introduction/index.html
[1] “GPT-4 Technical Report”,
https://cdn.openai.com/papers/gpt-4.pdf
[2] “Language Models are Few-Shot Learners“,
https://arxiv.org/abs/2005.14165