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最終更新時刻:17時11分

生産計画最適化システム「ReNom SCM」へのプロセス製造業向け機能追加のお知らせ

2024/02/19  株式会社 グリッド 

2024 年 2 月 19 日

株式会社グリッド

生産計画最適化システム「ReNom SCM」へのプロセス製造業向け機能追加のお知らせ

株式会社グリッド(代表取締役社長:曽我部完、本社:東京都港区、以下:グリッド)は、社会インフラ特化型 SaaS「ReNom APPS for Industry SaaS」のうち、「ReNom SCM」の機能拡充として多品種少量生産に対応した生産計画最適化を追加することをお知らせいたします。「ReNom APPS for Industry SaaS」は電力・海運・サプライチェーン・鉄道の4分野のオペレーション最適化を実現する社会インフラ特化型 SaaS で、「ReNom SCM」はサプライチェーン分野向けのソリューションです。

昨今、顧客の多様化や市場の変化により、個々のニーズへの迅速な対応が求められるようになり、従来の大量生産方式から多くの品種を少量ずつ生産する「多品種少量生産」が、製造業において急速に広がりつつあります。とりわけ製品を製造するために必要不可?な素材や原料を生産するプロセス製造業(※1)では、如何に効率的に多品種少量生産を実現するかが喫緊の課題となっております。

しかし、多品種少量生産の実現には複数の課題があります。多様な製品を生産するため、扱う部品や材料も増加し、複数の段取り替え(※2)作業が発生します。また、在庫の観点でも、複数製品の需要と供給を考慮する高度な在庫管理が求められ、生産計画は複雑化しています。このような多品種少量生産について、膨大な組み合わせの中から最適な生産計画を立案することは、人手では困難となっております。

こうした課題を解決するために、グリッドではデジタルツイン・シミュレータと AI 技術を用いて、多品種少量生産に対応した生産計画の自動化・最適化を実現する機能を「ReNom SCM」の機能として新たに追加することといたしました。「ReNom SCM」では工場の生産能力を緻密に再現し、各製品の工程納期や運転制約、設備制約などの制約条件を反映したデジタルツイン・シミュレータを構築し、最適化 AI によってコスト最小化を実現する計画を出力します。

今回の機能追加では、生産品種別のロットサイズ、生産順序を最適化する「生産量・生産順位計画最適化」と、複数機械による工程の順序を最適化する「工程計画最適化」の2種類の機能の実装を予定しております。

「生産量・生産順位計画最適化」では、品質、納期を満たした上で、段取り替えを最小化した計画の出力を可能とします。

「工程計画最適化」では、製造コストを抑えながらライン稼働率を最大化し、全体の処理時間を短縮した計画の出力を実現します。

これにより、在庫を適切に管理しつつ、需要の変化に対応した生産計画の立案を可能とします。

グリッドの試算では、保有製造ライン数 10、製品数 100 種類と仮定した場合、「ReNom SCM」を利用した段取り替えの最適化によって年間 5,000 万円から1億円のコスト削減効果を?込んでいます。技術検証ではコストを最小化した計画の出力が数分以内で可能であることを確認しており、2025 年3月末頃の開発完了を目指しています。

今回の「ReNom SCM」の機能拡充により、これまで導入実績のある物流計画最適化や配船計画最適化と組み合わせて活用いただくことで、更なるサプライチェーンの最適化促進を目指してまいります。

※1「プロセス製造業」とは、化学、?油、食品、鉄鋼、パルプ、薬品、ガラス、繊維などの流体を原材料とし、反応や合成といった工程で製品を製造する業態をいいます。

※2「段取り替え」とは、生産ラインに送る製品に合わせて、加工機や装置の設定を変更する作業をいいます。

以上

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