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最終更新時刻:17時11分

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)公募 【量子・古典ハイブリッド技術のサイバー・フィジカル開発事業】への 採択のお知らせ

2024/09/10  株式会社 グリッド 

2024.09.10

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)公募 【量子・古典ハイブリッド技術のサイバー・フィジカル開発事業】への 採択のお知らせ

株式会社グリッド(代表取締役社?:曽我部完、本社:東京都港区、以下:グリッド)は、国立大学法人電気通信大学(学長:田野 俊一、i-パワードエネルギー・システム研究センター)との共同提案「仮想発電所需給調整におけるリスクヘッジ型量子古典確率最適化手法の開発」(以下:本プロジェクト)が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトに採択されましたことをお知らせいたします。

本プロジェクトの初期仮説検証フェーズの実施期間は以下の通りです(ステージゲートを通過した場合、1.5年の本格研究フェーズに進みます)。

委託期間:2024年7月~2025年10月

世界的な脱炭素化の流れを受け、再生可能エネルギーへの移行が求められています。しかし、太陽光や風力は天候に左右されやすく、電力供給の不安定さが問題となります。

この問題を克服するため、「仮想発電所(バーチャルパワープラント:VPP)」が注目されています。VPP とは住宅、オフィス、工場の小型発電設備や蓄電池を一つの発電所のように統合し、電力市場と連携して管理・調整を行うことで電気を無駄なく使うシステムです。アグリゲーターはこれらの設備を一括管理する役割を担い、各施設からのデマンドレスポンス(DR)を受けて、発電と消費のバランスをリアルタイムで最適化して調整します。このプロセスは「需給調整」と呼ばれ、効率的かつ安定的な電力供給を実現するために重要な役割を果たします。

VPP においてエネルギー管理の効率化と持続可能なエネルギー供給を実現するためには、「需給調整」の最適化が不可欠ですが、VPP の需給調整には発電予測、需要予測、電力市場の価格予測など多くの不確実な要素が含まれているため、シナリオ数が膨大な数に増加します。そのため、古典コンピュータでは全シナリオを生成すること、また全シナリオに応じた最適化計算が困難になるという課題があります。

本プロジェクトでは、「仮想発電所(VPP)」需給不確実性の最適化において、世界に先駆けてゲート方式の量子技術を活用した量子古典確率最適化手法の研究開発を行います。これにより、100万通り以上のシナリオの生成と、シナリオに対する最適化計算が可能となり、エネルギーの需給バランスを効率的に管理し、リスクを最小限に抑制することができると考えております。

この革新的なアプローチにより、持続可能なエネルギー社会の実現に向けた新たなパラダイムの創造が期待されます。また、本プロジェクトを通じて、経済・社会において重要な役割を果たす量子技術の新たな基盤の確立を目指します。

仮想発電所(VPP)の仕組みと提案手法の模式図

本プロジェクトでは、量子技術を応用したVPPの需給調整最適化技術の研究開発を行うことで、環境負荷の低減と経済的利益の最大化を実現したいと考えております。また、量子技術を活用した最先端のエネルギー管理システムを確立することで、将来的には金融市場など他の産業分野への応用も視野に入れております。

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