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愛・地球博記念公園において自動運転の社会実装を見据えた実証実験を実施します

2022/02/01  愛知県  

愛・地球博記念公園において自動運転の社会実装を見据えた実証実験を実施します

印刷用ページを表示する掲載日:2022年2月1日更新

愛・地球博記念公園において自動運転の社会実装を見据えた実証実験を実施します

愛知県は、全国に先駆けて2016年度から自動運転の実証実験を積み重ね、5G*1・遠隔監視・路車間協調等を活用した自動走行の技術を磨き上げ、自動運転によるビジネスモデルの構築を進めています。

本年度は、これまでの取組を更に推し進め、交通事業者等が実運行において再現可能かつ持続可能なビジネスモデルの構築を目指し、3地域で実証実験を行うこととしています(2021年6月7日発表済み。)。

この度、今年度3地域目の実証実験として、愛・地球博記念公園(長久手市)において、「リニモ駅から園内目的地へのシームレスな移動」をテーマに、リニモの公園西駅から園内の目的地までを複数の自動運転車両でつなぐ実証実験を下記のとおり行いますのでお知らせします。

また、同園内においてライドアトラクション用バス*2(手動運転の燃料電池車両)等の「新しい移動体験」の実証実験(以下、「車室空間体験実証」という。)も同時に実施します。

1 実施日程

2022年2月10日(木曜日)から2月13日(日曜日)まで

[実施日程]
日程試乗者時間帯発車時刻 / 運行時間
2月10日(木曜日)

愛知県知事

報道関係者

9時30分

~16時10分

○公道

9時30分 / 10時00分 / 10時30分 / 11時00分 / 13時00分 / 13時30分

/ 14時00分 / 14時30分 / 15時00分 / 15時30分

○公園内(時間内に何度でも乗り降り可能)

9時30分~10時30分 / 10時40分~11時40分

/ 14時00分~15時00分 / 15時10分~16時10分

2月11日(金曜日・祝)実証実験関係者

2月12日(土曜日)

・2月13日(日曜日)

一般

(要事前予約)

2 実施場所及び走行ルート

(1)実施場所

愛・地球博記念公園周辺の公道及び園内(長久手市)

(2)走行ルート

公道・公園内(非公道)の2つのルート

[走行ルート]
ルート公道公園内
経路出発公園西駅西エントランス広場北
経由愛知県児童総合センター
終着愛・地球博記念公園 西駐車場西エントランス広場北
距離約1.5km約1.9km(全周)
走行時間約15分約15分
備考

・公園西駅発、西駐車場着の片道のみ乗客を乗せて運行します。

・時刻表に従った定時定路線運行です。

・経路上に6か所設置された乗降ポイントにて乗り降りが可能です。

・利用者は乗降ポイントに設置された端末から配車リクエストが可能です。

・配車リクエストに応じて走行ルート、運行ダイヤ、配車台数を自動設定します。

〇走行ルート図(愛・地球博記念公園)

※天候及び新型コロナウイルス感染拡大の状況等により、内容が変更になる場合があります。

3 使用車両

[使用車両]
ルート公道公園内
車両

ジャパンタクシー(1台)

ゴルフカート(2台)

Milee(1台)

1便当たりの

試乗者定員

2人2人2人
仕様共通

・自動運転OS「Autoware」*3及び事前に取得する高精度3Dマップを使用して走行

・自己位置推定、障害物認識(停止・回避)等の機能を実装

・乗車定員は2名(別途、オペレータ等が1、2名同乗)

個別

・トヨタ自動車株式会社開発のタクシー型車両をベースに、自動運転専用に改造した車両

・LiDAR(ライダー)*4を天井、サイドミラー、ボディに搭載

・運行管制システムにより、走行ルート、運行ダイヤ、配車台数を自動設定

・ヤマハ発動機株式会社開発のゴルフカートをベースに、自動運転専用に改造した車両

・LiDARを天井に搭載

・LiDARを天井と前後左右に1台ずつ搭載

4 実証実験の特徴

公園内に設置された遠隔管制室*5から複数台の自動運転車両を一元的に遠隔監視し、公道並びに公園内において、最大で4台の自動運転車両を同時に運行します。公園内においては、利用需要に応じた走行ルート、運行ダイヤ、配車台数を自動設定するオンデマンド運行管制システムを活用します。

(1)オンデマンド運行管制システムによるデマンド運行

ゴルフカート及びMileeには三菱電機の提供する、自動運転OS「Autoware」と直接連携できる「オンデマンド運行管制システム」を導入します。ゴルフカート及びMileeは、本システムにより、予約状況や混雑状況を踏まえ、人手を介さずに自動運転車両に配車リクエストが直接通知されることによって、リアルタイムに運行モード(増便・減便、迂回・近道、乗降ポイントのスルー)が設定されます。このことにより、乗客の待機時間や乗車時間を短縮して利便性を向上するとともに、乗客不在の状態での車両の走行を削減し、効率的な運行を実現します。

※運行モードについて

増便・減便運行:乗客からの配車リクエスト数により、自動運転車両の数を増減させて運行します。

迂回・近道運行:配車リクエストの状況を判断し、遠回りをしないで目的地へたどり着く経路を選択して運行します。

スルー運行:移動経路上にある目的地以外の乗降ポイントで停車せず、直接目的地へと移動します。

(2)自動運転車両の複数同時運行と、5Gを活用した一元的な遠隔監視

公道及び公園内において最大4台の自動運転車両を同時運行することに加え、走行ルート上や車両内に設置した複数のカメラ(路側及び車載カメラ)を5G・LTEに接続して映像伝送し、複数車両の運行状況を遠隔管制室にて一元的に監視します。

カメラから伝送される映像には、NTTドコモの「AI映像解析*6技術」を活用します。映像上の歩行者や車両を自動かつリアルタイムに認識し、遠隔管制室のモニターに視覚的に明示することで、遠隔監視員がいち早く危険を察知することができます。

路側カメラには、専用のカメラと通信機器の代わりにスマートフォンと映像伝送システム「DiCaster(ディ・キャスター)*7」を採用し、高精細で低遅延な映像を用いた遠隔監視を比較的安価に実現できることを実証します。

これらの技術によって、自動運転の安全な運行と遠隔監視員の負荷軽減の両立を図り、将来的な運転席無人で走行する複数の自動運転車両を1か所から遠隔監視することの実現につなげます。

(3)「マルチモーダルサービス導入実証事業*8」との連携

愛知県都市・交通局の事業である「マルチモーダルサービス導入実証事業」にて活用されるMaaS*9アプリ「my(マイ) route(ルート)」(2021年11月1日発表済み。)の特集ページのイベント情報内に、本自動運転実証実験の情報と予約サイトのリンクが掲載されます。本自動運転実証実験の認知を高めるとともに、愛・地球博記念公園への集客数向上を図ります。

将来的には、自動運転なども活用して愛・地球博記念公園周辺でストレスなく移動できる環境の構築を目指します。

※マルチモーダルサービス導入実証事業サイトのWebページ

[URL] https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kotsu/2021maas-jisshi.html

(4)新しい移動体験を提案する「車室空間体験実証」

公園内において車窓の透明ディスプレイ、3D音響システム*10、音響振動シート*11等を搭載したライドアトラクション用バス及び車室空間でのバーチャルツアー等の「新しい移動体験」の実証実験(以下、「車室空間体験実証」という。)も同時に実施します。

ライドアトラクション用バス「MOOX(ムークス) on FCバス*12」では、新しい車室空間コンセプト*13として、車両の位置情報、乗員の属性、ジェスチャーに合わせて、車窓の透明ディスプレイ、3D音響システム、照明、音響振動シート等が連動するコンテンツを複数人(最大6名まで同乗可能)で同時に体験できます。

また、新しい車室空間コンセプト「SQUAL(スクォール)*14」では、遠く離れた観光地にいるツアーガイドと愛・地球博記念公園を5Gで接続し、リアルタイムに双方向コミュニケーションができるオンラインバーチャルツアーを実施します。車室内には調光型を含む3面ディスプレイを設置しており、臨場感のあるツアーを体験できます。

以上のように、公園外と公園内の自動運転車両と、公園内の車室空間体験用の車両を組み合わせて、魅力ある移動体験を提示します。

本実証の日程並びに使用車両等の詳細は、「6 車室空間体験実証について」を参照ください。

5 事業実施体制

株式会社NTTドコモを幹事会社とする共同体で事業実施

[事業体制]
企業名等主な役割
株式会社NTTドコモ事業統括、通信環境構築、5G等を活用したソリューションの提供(GNSS、顔認証等)、車両調達
アイサンテクノロジー株式会社自動運転車両の提供、3Dマップの作成
株式会社ティアフォー自動運転OS Autowareの運用支援
岡谷鋼機株式会社社会実装に向けたアドバイス
損害保険ジャパン株式会社自動運転リスクアセスメント
三菱電機株式会社オンデマンド運行管制システムの提供
[協力機関]
企業名等主な役割
長久手市実証実験場所の提供
ENWA(エンワ)株式会社映像伝送システムの提供

6 車室空間体験実証について

(1)日程・試乗者

[日程・試乗者]
日程試乗者時間帯
2月10日(木曜日)愛知県知事、報道関係者9時00分~17時00分
2月11日(金曜日・祝)、2月14日(月曜日)~2月16日(水曜日)実証実験関係者

※天候及び新型コロナウイルス感染拡大の状況等により、内容が変更になる場合があります。

(2)使用車両・実施内容

[使用車両・実施内容]
車両

MOOX on FCバス

SQUAL

乗車定員6名4名
実施内容

・西エントランス広場北を起点とし、1周約2.2kmを周回するコースでの新たな移動エンターテイメント体験

・試乗者の属性に合わせた観光地紹介動画放映を実施

・車両の位置情報、乗員の属性、ジェスチャーに合わせて、車窓の透明ディスプレイ、3D音響システム、照明、音響振動シート等が連動するコンテンツ体験

・停車中での活用・体験を重視した新しいモビリティ空間を提供

・観光地にいるツアーガイドと愛・地球博記念公園を接続し、リアルタイムに双方向コミュニケーションができる「オンラインツアー体験」を実施

備考

・走行時にCO2を一切排出しない、水素を燃料とした燃料電池車両(ゼロエミッションであるだけでなく、発電した電力で、車両走行及び体験システムを稼働)

・移動エンターテイメント体験専用にレイアウト設計した車室空間

・手動運転での移動

・移動なしでの体験

○走行ルート図(愛・地球博記念公園)

(3)実施体制

以下の4社による共同の実証実験として実施

[実施体制]
企業名等主な役割
株式会社NTTドコモ通信環境構築、5Gを活用したソリューション・デバイスの提供、AR*15コンテンツの提供
トヨタ自動車株式会社車室空間体験車両の提供
トヨタ紡織株式会社車室空間の企画、設計、開発
株式会社JTBオンラインツアーの提供
[協力機関]
企業名等主な役割
サン電子株式会社ARコンテンツの開発
パナソニック株式会社車載デバイスの開発
フォスター電機株式会社3D音響デバイスの開発
NTTソノリティ株式会社シート音響デバイスの開発
株式会社豊田中央研究所車室空間システムの研究
株式会社Rebock(レボック)車室空間システムの開発
広島県福山市観光地紹介動画、オンラインツアー実施場所の提供
鞆の浦観光情報センターオンラインツアー実施に関する連携

7 一般の方の試乗について

(1)日程

2月12日(土曜日)・2月13日(日曜日)

(2)使用車両・実施内容等

[使用車両・実施内容等]
車両ジャパンタクシーゴルフカート・Milee
体験内容公園西駅から愛・地球博記念公園 西駐車場までの自動運転車両による移動体験(片道)公園内の乗降ポイントに設置された端末での配車リクエストと、リクエストした乗降ポイント間での自動運転車両による移動体験
体験時間(目安)約15分60分(時間内に何度でも乗り降りいただけます)
受付場所公園西駅ロータリー花の広場休憩所1階
注意事項

・安全のため、身長140cm未満の方は乗車できません。

・愛・地球博記念公園西駐車場での降車となりますので御注意ください。

・安全のため、身長140cm未満の方は乗車できません。

(3)申込方法

事前に専用サイトでの予約が必要となりますので、希望する体験内容・車両ごとの試乗時間や注意事項等を御確認の上、試乗時間の1時間前までに専用サイトから予約してください。

[URL] https://coubic.com/2021-aichi-jidounten

また、当日は発車時刻の15分前までには受付を行ってください。その際、予約受付メールを持参(スマートフォン等の画面表示も可)してください。

○当日の受付場所(愛・地球博記念公園)

(4)新型コロナウイルス感染症対策について

・実証実験実施時は、消毒・換気等を徹底した上で実施します。

・試乗時に検温を実施します。37.5度以上の発熱がある方の試乗はお断りさせていただきます。

・試乗時にはマスクを着用し、車内における大声での会話はお控えください。

・ワクチン接種実績が確認できる書類(以下、「ワクチン接種証明書等」という。)を所持している人が優先して試乗できる乗車枠を設けます。予約サイトで予約の上で、試乗当日に受付にワクチン接種証明書等を御持参ください。ワクチン接種証明書等については、以下のWebページを御参照ください。

[URL] https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kansen-taisaku/wakuchinsessyu-shoumei.html

用語説明・補足

[用語説明・補足]
用語説明・補足

*1 5G

通信キャリアがサービスとしてスタートした第5世代移動通信システム。

高速、大容量通信が特徴。

*2 ライドアトラクション用バス

パーク内を周遊しながら、走行位置に合わせた情報提供やエンターテイメント体験などを創り出すバス型のモビリティ。

*3 Autoware

自動運転システム用オープンソースソフトウェア。

The Autoware Foundationの登録商標。

*4 LiDAR

Light Detection and Rangingの略。レーザー光を使って離れた場所にある物体の形や距離を測定するセンサ技術。

*5 遠隔管制室

自動運転車両の運行を遠隔からの映像をもとに管制可能なスペース。

今回は、「花の広場休憩所1階」に設置。

*6 AI映像解析

AIにあらかじめ車両や人物等を学習させ、カメラに映った映像の内容を解析する技術。

*7 DiCaster

ENWA(エンワ)社の提供する映像伝送システム。

*8 マルチモーダルサービス導入実証事業

今年度に県交通対策課が実施中の事業。

名古屋東部丘陵地域を対象に、MaaSを先導的に実装するに当たって必要なサービス内容や採算性を確保する方策を検討するため、実証実験を実施する。

*9 MaaS

Mobility as a Serviceの略・出発地から目的地までの移動に対し、様々な移動手段・サービスを組み合わせて一つの移動サービスとして捉えるもの。

*10 3D音響システム

コンテンツ映像と車室空間の3次元位置情報から音源の再生位置を計算して、映像の位置の合わせて音源再生できるシステム。

*11 音響振動シート

映像コンテンツの音響に合わせて振動するデバイスを搭載したシート。

*12 MOOX on FCバス

新たな移動体験を提供するコンセプト車両。

Mobile boxの略で多様なニーズに対応する車室空間コンセプトである「MOOX」を小型バスに搭載したもの。

燃料電池(FC)からMOOXに電力を供給することと合わせて、未来の新しい移動エンターテイメント体験を提供する車両として開発された。

*13 車室空間コンセプト

車室空間内での、五感に働き掛かける体験を通じた、新しい移動の形の提案。

*14 SQUAL

新たな移動体験を提供する車室空間コンセプト。

SQUALは、空間(Space)を呼ぶ(call)と、新たな空間の品質(Quality)を御提供したいとの思いから命名された。

SQUAL自体は動かず、観たいもの、体験したいものがやってくるという発想に基づく。

3面の大型ディスプレイに囲まれた空間で、臨場感のある音響やそれに連動し振動するシート、非接触による操作系などを織り込み、未来の新たな移動の形の一つとして開発された。

*15 AR

Augmented Reality(拡張現実)の略で、現実の風景に仮想上の視覚情報を重ねて表示する技術。

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