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最終更新時刻:17時11分

インテグリンを標的とした医薬品開発を行う株式会社抗体医学研究所に出資

2024/08/08  三菱UFJキャピタル 株式会社 

第一開発品のATI-235はアンメットニーズの高い特発性肺線維症をターゲットに


三菱UFJキャピタル株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 小島 拓朗)は、当社が運営するファンド(三菱UFJライフサイエンス4号投資事業有限責任組合)より、インテグリンを標的とした医薬品開発を行う株式会社抗体医学研究所(以下、「抗医研」)に対し、2024年7月23日に出資したことをお知らせいたします。

株式会社抗体医学研究所について


抗医研はインテグリン研究の第一人者である横崎恭之広島大学客員教授の創薬技術をもとに2022年に創業された創薬ベンチャーです。横崎教授が長年研究してきた接着分子として知られるインテグリンは線維化形成に重要な役割を果たすと考えられており、中でもインテグリンα8β1分子を阻害すると様々なマウス線維化モデルで病態改善することを横崎教授らは確認しています。第一開発候補品についてはヒト化インテグリン阻害抗体を作製済で、今後マスターセルバンクを製造しヒトに投与する前の最後のステップである安全性試験に進める計画です。

出資背景


2022年の創業後、抗医研は非臨床POC取得などの基礎研究を行いながら、経営面では様々な外部専門家の支援で事業を進めてきました。2024年に入り、西村公男氏が参画、本格的に事業を推進する体制が整いました。西村氏は、中外製薬、アストラゼネカKK、ノバルティスKKの各社で事業開発部長を歴任し、テバファーマスーティカルでは代表取締役を務めました。

第一開発品のATI-235の適応症である特発性肺線維症(IPF)は呼吸器疾患の代表的指定難病で、大きなアンメットニーズがあります。線維症は肺だけでなく肝臓、腎臓など様々な臓器で起こり適応拡大も期待できます。IPFはグローバルで約3百万人の患者数とされ、承認薬であるOfev(Boehringer Ingelheim社)の2023年の売上高は35億ドルにのぼります。開発品のメカニズムのユニークさ、適応症の市場規模の大きさに加え、抗医研が、インテグリンを標的とした複数の開発候補品を保有しているところにも大きな魅力を感じました。

当社は西村氏が製薬業界に携わってきた集大成として横崎教授の創薬技術の実用化に強い関心を抱き、横崎教授がサイエンス面、西村氏が事業面をリードする、というようにそれぞれの業界の第一人者が役割分担し、「患者さんのベッドサイドに最速で薬を届ける」ために全力で創薬ベンチャー事業を進めているところに共感し、出資を決定いたしました。


【株式会社抗体医学研究所 概要】
会社名:株式会社抗体医学研究所
所在地:広島県広島市
代表者:横崎 恭之
設 立:2022年5月30日
事業内容 :特発性肺線維症など臓器線維症および固形がんなどの抗体医薬等を開発する創薬ベンチャー
U R L :準備中


【三菱UFJキャピタル株式会社について】

三菱UFJキャピタルは、1974年に設立以来、三菱UFJフィナンシャル・グループのベンチャーキャピタルとして業界をリードするノウハウを提供し、幅広い業種に対する投資を行っています。IPOを実現されたお客さまは、幅広い業種にわたり約920社と、業界トップクラスの実績を有しています。

ライフサイエンス分野においては、2017年2月の1号ファンド以降、「三菱UFJライフサイエンス4号ファンド」(200億円)を含め計500億円と継続的にファンドを設立しています。ライフサイエンスに特化した民間ファンドの運営としては国内最大規模であり、創薬、再生医療、医療機器(デジタルヘルスを含む)などのベンチャー企業を対象に最長約12年間の期間で投資を行っています。バイオベンチャー投資にとどまらず、アカデミア創薬、製薬会社のカーブアウト案件、製薬会社の開発プロジェクトへの投資、医療機器関連にも注力しています。

◆会社概要
会社名:三菱UFJキャピタル株式会社
所在地:東京都中央区日本橋2丁目3番4号 日本橋プラザビル7F
代表者:代表取締役社長 小島 拓朗
設 立:1974年8月1日
事業内容:ベンチャーキャピタル事業
U R L :https://www.mucap.co.jp/

◆三菱UFJライフサイエンス4号投資事業有限責任組合について
投資対象:創薬、創薬基盤、再生医療、医療機器などを中心としたライフサイエンス分野
無限責任組合員:三菱UFJキャピタル株式会社
出資者:株式会社三菱UFJ銀行、三菱UFJキャピタル株式会社
設 立:2023年3月28日
ファンド総額:200億円

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