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アウトドアコミュニティ連帯アクション「VOICE from the OUTDOOR COMMUNITY」110社共同で「1.5℃目標」に沿った政策を求める提言書発表

2024/10/09  一般社団法人 Protect Our Winters Japan 

気候危機から「冬を守る」環境団体POW JAPANが第7次エネルギー基本計画策定を前に、アウトドアコミュニティと連帯し、気候危機を訴える。110社共同で「1.5℃目標」に沿った政策を求める提言書発表。


2024年10月8日、メディア向け説明会にてアウトドアコミュニティ連帯アクションを発表。

 
「地球には冬が必要だ」をスローガンに掲げ、スノーコミュニティ発で気候変動から冬を守る活動に取り組む一般社団法人Protect Our Winters Japan(所在地:長野県大町市、代表理事:小松吾郎、以下POW JAPAN)は10月8日(木)、 気候変動の影響を直接的に受けるアウトドアコミュニティと連帯して、提言書や新聞広告、店頭でのコミュニケーションを通して政策や社会に働きかけるアクション「VOICE from the OUTDOOR COMMUNITY」を実施いたします。


WEBサイト:https://protectourwinters.jp/voice-action2024/

■アクションの背景と概要
気候変動の影響は、フィールドでの変化だけでなく、猛暑や異常気象、“未曾有”の自然災害など、暮らしやビジネスにまで大きく広がってきています。1人ひとりができる行動に加え、いよいよ社会が大きく変化しなければいけないフェーズだと考えています。POW JAPANは、冬を愛する私たちはただ「雪が降らなくなる」のを待つだけでは絶対にいけないと考え、アクションにいたりました。フィールドに注いできた情熱を、次はそのフィールドを守るために注ぎ、社会へ働きかけ、変化を促したいと考えています。

いま世界は、気候変動の最悪のシナリオを回避するため、気温上昇を産業革命前と比べて1.5℃以下に抑えるという共通の目標を掲げています。日本においても、主要な気候・エネルギー政策を「1.5℃目標」に整合させ、速やかに実行することを求め、仲間たちと共に、政策決定者や国会議員に対して声を届けます。

まずは、日本のエネルギー政策の基本的な方向性を示す「第七次エネルギー基本計画」策定を前に、POW JAPANはアウトドアミュニティと連帯して、110のスキー場や企業・団体、自治体と、318のアスリートや個人の賛同*を得て、世界が合意した「1.5℃目標」に沿った気候・エネルギー政策を求める提言書を発表いたしました。この提言書を、自由民主党ウィンタースポーツ議連に所属する国会議員への手交を予定、議連での議題にしてもらうよう要望しているほか、「超党派「山の日」議員連盟に対して手交、日本各地の個別の国会議員への手交を予定しています。(*2024年10月4日時点)

さらに、気温上昇による雪不足など私たちがフィールドで感じる危機感を伝えるため、「雪がなくなったら、全員負け」と表現し、気候変動による影響は個人から日本経済まで、すでに影響を及ぼしはじめていること、そして今すぐ行動する必要があることを訴えるメッセージを信濃毎日新聞と北海道新聞に掲出。BURTON、KEEN、Patagonia等の複数店舗にポスターを掲出し、スノーコミュニティの連帯を訴えかけるアクションを実施いたします。

◾︎アウトドアコミュニティからの共同提言書
気候変動の影響を最小限に抑えるためには、1.5℃目標に整合した政策とその実現が重要です。しかし、残された時間は多くありません。重要なエネルギー政策が議論されている今、気候変動の影響を受けるアウトドアコミュニティの声を、日本の気候・エネルギー政策に反映させるためのプロジェクトを立ち上げました。コミュニティが一つとなり、「提言」として気候変動への危機感を国会議員に声を届け、日本の気候・エネルギー政策を加速させ、愛する「冬」、大切な自然を守り、未来に引き継ぐことが目的です。

提言書(PDF)
賛同フォーム(企業、団体、自治体 / 締切:10月27日)
賛同フォーム(個人、アスリート / 締切:10月27日)



【賛同企業一覧】

10月4日の時点で110社の企業、スキー場、団体、自治体からの賛同を得ている。賛同呼びかけ団体は一般社団法人Protect Our Winters Japan、および一般社団法人コンサベーション・アライアンス・ジャパン。



【賛同者の声】


「気候変動は、もはや暖冬や猛暑だけでなく日本の四季を脅かすほど深刻な問題になってきています。そして、その影響はアウトドアアクティビティだけでなく私たちの日常生活にも及んできています。近年の異常気象に気づいていない人はほとんどいないはずです。見てみぬふりが出来るフェーズはもう終わりました。何かを犠牲にしなければならないほど緊迫した状況であるということを受け入れ、行動する時です。未来を守るための政策を求めます。」

プロスノーボーダー
佐藤亜耶





「雪山や冬の季節を生業とする私たちは気候変動の影響を肌で感じています。年々変化する雪や山の状況に危機感は大きくなるばかりです。そんな私たちの言葉が一人でも多くの方に届き、行動を起こすきっかけになって欲しいと思っていますし、国という大きな単位でも一歩踏み込んだ政策に取り組んでいただけることを願っております。」

スキーヤー
渡部 暁斗





「一人一人のあ改革が勿論大切でありそれが何か良い方向へ向かう根本原則であるのは間違いありません、しかし我々だけのチカラだけではなく国としてどれだけ本気で取り組むのか、本当はどこに進みたいのかどうなりたいのか、どうしたいのか。大切な事は正にここではないのかと考えます。自然は豊であるに越した事はなくその豊かさが人の心の安定を育み、経済を支えます。今その自然は悲鳴をあげています。それは僕らが雪山に育ててもらってその環境が激変しているから危機に面していると強く感じています。」

アルペンスキーレーサー
AKIRA Sasaki






「元アルペンスキー選手、今はユネスコエコパーク登録地域、そして日本最大のスキー場とスノーモンキーの町、長野県山ノ内町長として、近年の気候変動に関して、「今」我々が取り組まなければ、将来は自然も人間社会の共存もできなくなると、強い危機感を感じています。
豊かな自然と美しい景観を未来の子どもたちに引き継ぐことが私たちの世代の責任と考えています。」

山ノ内町長
平澤 岳



*全賛同企業、個人、アスリートの一覧はこちらからご覧いただけます。

*1.5℃目標について
産業革命前と比べて、世界の平均気温上昇を1.5℃以内に抑えるという目標です。この目標は、2015年のパリ協定(COP21)で採択され、日本を含む世界各国が合意しました。気候科学者たちは、1.5℃を超える気温上昇が地球環境や人類社会に壊滅的な影響を及ぼす可能性があると警告しています。


◾︎「雪がなくなったら、全員負け。」
私たちスキーヤー・スノーボーダーは気温上昇により年々雪の降る量や降り方が変わってきていることを肌で実感しており、国内外のスキー場では営業期間の短縮や閉鎖せざるを得ない状況も発生しています。気候変動による雪不足は、スキーやスノーボードだけでなく、スキー場を中心として成り立つ地域全体、文化、観光、農業、アウトドア産業、日本経済にまで影響があることを伝えるため、「雪がなくなったら、全員負け」というメッセージを新聞広告と下記のアウトドアブランドにご協力いただき掲出いたします。フィールドで感じる変化や危機感を社会へと届け、気候変動による最悪のシナリオを回避できるよう、社会や政策へ働きかけて行きたいと考えています。


掲出媒体:信濃毎日新聞・北海道新聞
掲出日:2024年10月8日(火)朝刊
掲出ブランド:BURTON、KEEN、Patagonia、UPLND、Haglofs、THE NORTH FACE





Burton Flagship Tokyoほか近隣のアウトドアショップで同様のデザインポスターを掲示


◾︎10月8日 Burton Flagship Tokyoにてメディア説明会を実施


POW JAPAN事務局長 高田翔太郎

POW JAPANアンバサダー 小野塚彩那

バートンジャパン合同会社 代表 竹鼻 圭一

上記アクションをメディア向けに発表する説明会を実施し、以下アウトドアブランドやアスリート、スキー場経営者や自治体の首長らが9名が集まり、賛同の声を語りました。

竹鼻 圭一 (バートンジャパン合同会社 代表)
中西 悦子(パタゴニア日本支社 環境社会部 アクティビズムコーディネーター)
荻田 泰永(北極冒険家)
小野塚 彩那(プロスキーヤー・ソチオリンピック銅メダリスト)
倉田 保緒(白馬八方尾根スキー場 / 八方尾根開発株式会社 会長)
澤 生道(かたしな高原スキー場 / 大都開発株式会社 代表取締役)
片桐 幹雄(野沢温泉スキー場 / 株式会社 野沢温泉 代表取締役社長)
平澤 岳(山ノ内町 町長 / リレハンメルオリンピック・長野オリンピック日本代表)
滝沢 守生(一般社団法人コンサベーション・アライアンス・ジャパン 事務局長)



【POW JAPANについて】
Protect Our Winters(POW)は、気候危機から「冬を守る」ためのムーブメント。2007年、気候変動が私たち滑り手にとって大切なフィールドである雪山に大きな影響を与えることに危機感を感じたプロスノーボーダーのJEREMY JONESが仲間たちとともに米国でPOWを設立。その後、POWの活動は世界15ヶ国に広まり、日本では2019年からスノーボーダーの小松吾郎を中心に、POW JAPANの活動がスタートした。「行動する仲間たちを増やす」「スノータウンのサステナブル・ゼロカーボンを後押しする」「市民の立場から社会の変化を促す」の3つを軸に、長野県白馬エリアを拠点に、全国のスノーコミュニティへと活動を広げる。スノーリゾートのある地域で講演やイベントを行うなど、自然を愛する日本のスキーヤー・スノーボーダーたちの声を集めムーブメントを広げている。

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