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最終更新時刻:17時11分

東南アジアにおける水田由来のカーボンクレジット創出に向けた共同実証プロジェクトについて

2024/09/12  ID&Eホールディングス 株式会社 

2024 年9月12日
芙蓉総合リース株式会社
GreenCarbon 株式会社
日本工営株式会社

東南アジアにおける水田由来のカーボンクレジット創出に向けた 共同実証プロジェクトについて

芙蓉総合リース株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 織田寛明、以下「芙蓉リース」)、Green Carbon 株式会社(東京都港区、代表取締役社長 大北潤、以下「GreenCarbon」) および ID&E ホールディングス株式会社傘下の日本工営株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 金井晴彦、以下「日本工営」)は、フィリピンにおける水田由来のカーボンクレジット※1創出に向けた共同実証プロジェクト(以下「本プロジェクト」)を開始しましたのでお知らせします。

近年、地球規模の課題である気候変動問題の解決に向け脱炭素の機運が高まっており、日本を 含む120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル実現」を表明し、温室効果ガスの削減に取り組んでいます。

このような状況の中、世界各国においてカーボンニュートラルの実現に向けた有効な手段のひとつとして、カーボンクレジットを活用したカーボン・オフセット※2が注目されています。

日本においても、2023年に東京証券取引所にカーボンクレジット市場が開設され、2026年にはGX リーグ※3における排出量取引制度の本格稼働が予定されており、カーボンクレジット取引は年々増加傾向にあります。

※1 主に企業間で温室効果ガスの排出削減量を売買できる仕組みのこと。企業は環境活動によって生まれた温室効果ガスの削減量や吸収量をクレジット(排出権)の形で他の企業と取引することが可能となります。

※2 自身で削減しきれない分のCO2の排出量を、他の場所で実現したCO2排出削減分(クレジット)で埋め合わせをする枠組みです。

※3 GHG 排出量の削減と産業競争力の向上の両立を目指す企業が協働する場として経済産業省が設立した組織団体。

2024 年3月時点で約750の日本企業が参画。

Green Carbon は、東南アジアを中心に自然由来のカーボンクレジット創出・販売や、民間資金を活用した二国間クレジット制度(JCM※4:Joint Crediting Mechanism)に基づいたカーボン・オフセット・プログラムを実施し、プロジェクトから創出されるカーボンクレジットをプロジェクト実施国および日本へ還元します。

芙蓉リースと日本工営は、成長が期待される農業由来のカーボンクレジット市場に着目し、日本および東南アジア地域のカーボンニュートラル実現に向けた革新的な取り組みを推進するべく、Green Carbon と共に本プロジェクトを実施するに至りました。

主な実証内容は、フィリピン(ブラカン州)において、水田から排出されるメタンガス(温室 効果はCO2の約28倍)を間断灌漑(AWD※5:Alternate Wetting and Drying)によって削減し、削減量に応じたカーボンクレジットを創出いたします。

本プロジェクトを通じて、AWD を活用したクレジット創出手法の妥当性の検証と現地農家の堅確なマネジメント体制を確立することで、高品質なクレジットを創出することを目指します。また、農法指導やAWDの促進を通じて、メタンガスの発生を抑制しつつ稲の生産性を向上させることで、脱炭素化と現地農家の収入増加にも寄与します。

※4 JCM:Joint Crediting Mechanism の略。先進国から途上国等への優れた脱炭素技術等の普及や対策実施を通じて温室効果 ガスの削減に取り組み、創出されるクレジットを両国で分け合う制度。民間資金の活用を中心としたものを民間JCMと呼ぶ。

※5 水田に水を満たした状態と、干した状態とを数日おきにくり返す水管理技術。土壌に酸素が供給され、メタン排出量が抑制される(メタン生成菌は酸素が少ない条件で活性化する)ことから、灌漑水使用量とGHG排出量を同時に減らす技術として注目されている。

プロジェクトの組成および推進は、国内外において自然由来のカーボンクレジット創出・販売プロジェクトを手掛けるGreen Carbonが担い、現地農家のマネジメント及び水田の水管理をはじめとする農法支援やAWDの方法指導は、ODA(政府開発援助)案件を通じて実施経験豊富な日本工営が実施します。芙蓉リースは、共同事業者として本プロジェクトの資金を支援するとともに、創出されたクレジットの販売等を通じて企業の脱炭素経営への貢献に取り組みます。

芙蓉リース、Green Carbonおよび日本工営は、本プロジェクトへの参画を通じ、脱炭素社会の実現を目指すとともに、農法支援等による東南アジア地域の農家の生産性・生計向上に貢献してまいります。

以上

<本件に関するお問い合わせ先>
芙蓉総合リース株式会社 コーポレートコミュニケーション室 山﨑・渡邊
TEL:03-5275-8891 URL:https://www.fgl.co.jp/
Green Carbon 株式会社 広報 井家
TEL:080-7307-8597 URL:https://green-carbon.co.jp/
ID&Eホールディングス株式会社 経営管理本部 コーポレートコミュニケーション室
TEL:03-5276-2454 URL:https://www.n-koei.co.jp/consulting/

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