2023年8月24日
株式会社メディパルホールディングス
株式会社ファンペップとの提携契約に基づく
製品開発投資(PFM(R))対象品目の選択権行使に関するお知らせ
当社は、2016年2月に株式会社ファンペップ(大阪府茨木市、代表取締役社長: 三好 稔美、以下、ファンペップという)と、抗体誘導ペプチドに関する提携契約(以下、本提携契約という)を締結しました。
この度、当社は本提携契約に基づき、ファンペップが花粉症を適応疾患として開発中の抗IgE 抗体誘導ペプチド FPP004X(以下、FPP004X という)を製品開発投資(PFM(R)※)の対象品目として新たに選定しましたので、下記のとおりお知らせします。
※PFM(R):医療用医薬品等の開発投資を通じて、製薬企業とともにリスクとリターンを共有する 当社独自のビジネスモデル。
記
1.抗体誘導ペプチドに関する提携契約について
当社は本提携契約に基づき、ファンペップに対して契約一時金のほか、PFM(R)の取組みとして研究開発協力金を支払い、ファンペップの多様な標的タンパク質に対する抗体誘導ペプチドの研究開発を支援してまいりました。また、当社は抗体誘導ペプチドの研究開発パイプラインからいくつかの対象開発品を選定したうえで、当該対象開発品についてファンペップが導出先の製薬会社から受け取る契約一時金および開発マイルストーン収入の一部を受け取る権利を保有しています。
2.ファンペップおよび
FPP004X について ファンペップは、抗体誘導ペプチドの創薬プラットフォーム技術を保有していることを強みとし、大阪大学大学院医学系研究科との共同研究によって様々な疾患を対象とする抗体誘導ペプチドの創薬研究を行っています。
抗体誘導ペプチドは、患者さんの体内で抗体産生を誘導することにより治療効果を期待するペプチド治療ワクチンで、バイオ製造施設で製造する抗体医薬品とは異なり、化学合成で製造することが可能なため、製造コストの抑制が期待できます。
FPP004X は日本国内において花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)を対象疾患とした開発が進んでおります。その標的タンパク質であるIgE(Immunoglobulin E)は、アレルギー反応に重要な役割を担っており、花粉症の発症にも関与しております。花粉症は、スギやヒノキ等の植物の花粉に対する過剰なアレルギー反応によって生じるアレルギー疾患で、その主な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりや目のかゆみなどです。
FPP004X は、投与されると体内で免疫細胞に一定期間 IgE に対する抗体を産生させる作用を有し、花粉症に対する持続的な効果を発揮すると期待されます。この効果の持続期間が長いというワクチンの特長により、花粉症のシーズン(飛散時期)前に投与すればシーズンを通して症状を緩和できる、患者さんにとって利便性の高い新しい治療選択肢を提供することをめざして、ファンペップにてFPP004X の開発が進められております。
3.FPP004X の選定について
当社はこれまでにPFM(R)の対象開発品として、抗IL-17A 抗体誘導ペプチド FPP003、抗IL-23 抗体誘導ペプチド FPP005 を選定しております。この度、開発が順調に進捗している FPP004X を有望な開発品として新たに選定しました。
なお、
FPP004X の選定に伴う当社の当期の業績に与える影響は軽微です。今後、ファンペップと製薬会社との間で新規の導出契約が締結された場合には、ファンペップが製薬会社から受け取る予定の契約一時金および開発マイルストーン収入の一部は、当社に支払われる予定です。
以上
株式会社ファンペップについて
所 在 地:大阪府茨木市彩都あさぎ七丁目7番15号
代 表 者:代表取締役社長 三好稔美
事業内容:抗体誘導ペプチドを主とする医薬品等の研究開発
ウェブサイト
:https://funpep.co.jp 【お問い合わせ先】
株式会社メディパルホールディングス 広報部
TEL:03-3517-5171