大規模な購買履歴データから今夏のコメ関連商品等における購買実態を分析 [読売広告社]

2024/10/24　株式会社　博報堂ＤＹホールディングス　

ニュースリリース

YOMIKO、大規模な購買履歴データから今夏のコメ関連商品等における購買実態を分析

2024.10.24

～「令和の米騒動」でコメの代わりに買われたものが判明～

株式会社読売広告社（本社：東京都港区代表取締役社長：菊地英之以下YOMIKO）は、同社の子会社である株式会社ショッパーインサイト（本社：東京都港区代表取締役社長：湯川孝一）が保有する日本最大級の食品ID-POS購買行動データベース「real shopper SM＊1」を活用し、食品スーパーにおけるコメなどの購入変化を分析しました。その結果、コメの品薄状態がみられた今年の夏における、コメの代わりに買われたものの購入傾向やコメの購買状況の変化がみえてきました。

分析結果のポイント
１）「カップライス」「パックご飯」などがコメの代替商品に
２）うるち米の金額PI値は増加傾向にある
３）うるち米の購入金額増加幅が大きかったのは女性50代・60代

１）「カップライス」「パックご飯」などがコメの代替商品に

粉もの・麺類・パンよりもコメに関する商品の指数が上昇傾向

2024年の夏は、コメが店頭において品薄となりました。その時期に、コメの代替商品として何が購入されたかを調査しました。主食となりうる商品を25点ピックアップし、トレンド指数（時系列の売上トレンドの傾向を把握する指標・22年9月～23年8月の平均月間金額PI値が基準）を分析しました。2024年9月の同月前年比（2023年9月）を比較すると、「カップライス」「パックご飯」「おかゆ」などのコメ関連商品が、各種の麺類や粉もの、パン類よりも大幅に伸びていることが分かります。また、主食類のトレンド指数の同月前年比上位5品目の指数推移をみてみると「カップライス」や「パック白米」の2024年7月から8月の上昇幅が大きく、コメの品薄に伴った代替商品として購入されていた様子がうかがえます。

２）うるち米の金額PI値は増加傾向にある

うるち米の金額PI値の増加要因は数量の影響が大きい

コシヒカリやあきたこまちなど、一般的なコメとして流通している「うるち米」の金額PI値(レジを通過したお客様1,000人あたりの販売金額指数）推移を分析しました。2024年1月から緩やかに増加傾向にあり、6月頃から増加度合いが大きくなっています。8月4日週に金額PI値が跳ねており、これには台風発生や南海トラフ地震臨時情報による消費者の購買状況が影響していると見受けられます。翌週からは徐々に落ち着き始めています。

金額PI値の変動における数量および単価の影響度合いを確認してみると、主に数量の影響が大きいことが分かります。特に2024年8月4日週では数量要因（価格に変化をもたらす数量の変動要因）、単価要因（価格に変化をもたらす単価の変動要因）ともプラスになっており、ダブルで金額PI値を押し上げたようです。つまり、売上数量が増えたこと、販売単価が上がったことの両方が金額PI値を押し上げた要因とみることができます。直近の8月18日週以降では販売単価が上がっているプラス要因を、商品の品薄によって売上数量が減ったマイナス要因を打ち消している状況が発生しています。