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最終更新時刻:17時11分

がん領域におけるFIH(First in Human)試験として注射剤ブリンシドフォビルによる悪性リンパ腫患者を対象に国際共同第Ⅰb相臨床試験を開始

2024/08/19  シンバイオ製薬 株式会社 

2024年8月19日

がん領域におけるFIH(First in Human)試験として注射剤ブリンシドフォビルによる悪性リンパ腫患者を対象に国際共同第Ⅰb相臨床試験を開始

シンバイオ製薬株式会社(本社:東京都、以下「シンバイオ」)は、再発又は難治性のリンパ腫患者(NK/T細胞リンパ腫などの悪性リンパ腫)を対象とした注射剤ブリンシドフォビル(brincidofovir、以下「IVBCV」)の国際共同第Ⅰb/Ⅱ相臨床試験(以下「本試験」)に関して、2024年8月5日に独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に治験計画届出書を提出し、本試験を開始しました。

シンバイオは、これまでシンガポール国立がんセンターとBCVに関する共同研究を行ってまいりましたが、その非臨床試験においてBCVのNK/T細胞リンパ腫及びPTCLなどの悪性リンパ腫に対する優れた抗腫瘍活性が確認されました。本試験によりBCVのがん領域において、ヒトPOCを確立することを目的としております。

吉田文紀社長兼CEOは「NK/T細胞リンパ腫及びPTCLは難治性疾患であり、新たな治療薬が切望されています。本試験は、BCVのがん領域における事業展開の布石となるものと期待しています。」と語っています。

当社は、NK/T細胞リンパ腫及びPTCLの患者さんに対して、一日も早く新たな治療の選択肢を提供できるよう開発を進めてまいります。(*)FIH(First inHuman)試験:ヒトに対して初めて投与される試験

なお、本件が2024年12月期業績に与える影響はありません。

以上

2022年12月13日ブリンシドフォビルの抗リンパ腫活性に関する研究成果を第64回米国血液学会年次総会において発表
2023年6月12日:ブリンシドフォビルの抗腫瘍効果を予測するバイオマーカーの研究成果を発表(第17回ICMLにおいて)
2024年3月18日:B細胞リンパ腫に対するブリンシドフォビルの抗腫瘍効果AACRAnnualMeeting 2024における研究成果の学会発表
2024年6月24日:末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)に対するブリンシドフォビルの抗腫瘍効果を確認がん原遺伝子MYCの抑制及び免疫調整遺伝子の発現を誘導EHA2024において発表)

本試験の概要
本試験は、第Ib相としてNK/T細胞リンパ腫、PTCLやDLBCL等の再発又は難治性のリンパ腫患者を対象に、IV BCVのリンパ腫適応における安全性、忍容性、薬物動態及び予備的な有効性を評価します。続く第II相として、第Ib相で確認される推奨用量を用いて再発又は難治性のNK/T細胞リンパ腫患者を対象としてIV BCVの安全性及び有効性を評価する多施設国際共同試験(日本のほかアジア諸国において臨床試験を実施する予定)を計画しております。

【注記】
NK/T細胞リンパ腫悪性リンパ腫の
1つで、NK細胞あるいはT細胞由来のリンパ腫。進行の速さによって、「低悪性度(進行が年単位)」、「中悪性度(進行が月単位)」、「高悪性度(進行が週単位)」に分類されます。NK/T細胞リンパ腫は、主に節外性NK/T細胞リンパ腫として,鼻腔周囲や皮膚に発生します。また中国を含めた東南アジアで比較的多くみられるのが特徴です。標準的な治療は確立されていないため、新たな治療薬の開発が望まれております。

末梢性T細胞リンパ腫(PeripheralT-cell lymphoma,PTCL
PTCLは、胸腺での分化・成熟を経て末梢組織に移動したT細胞に由来する種々のリンパ系腫瘍の総称であり、速やかに進行するアグレッシブリンパ腫に分類される希少がんの一つです。PTCLにはさまざまな病型が含まれ、非特定型末梢性T細胞リンパ腫(PTCL,NOS)、節性T濾胞ヘルパー細胞リンパ腫(nTFHcL)、未分化大細胞型リンパ腫(ALCL)などが主要な病型として知られております。一次治療は多剤化学療法や放射線が用いられますが、必ずしも十分な効果はなく、近年再発または難治性のPTCLに対し様々な治療薬が臨床使用されておりますが、標準的な治療は確立されていないため、新たな治療薬の開発が望まれています。

公式ページ(続き・詳細)はこちら
http://www.symbiopharma.com/news/pdf/20240819.pdf

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