新技術ブランド「QualityHug」公開のお知らせ ― 安心して「サワイ」製品を服用いただくために ―

2024/07/24　沢井製薬　株式会社　

2024.07.24

新技術ブランド「QualityHug」公開のお知らせ ― 安心して「サワイ」製品を服用いただくために ―

沢井製薬株式会社（本社：大阪市淀川区、代表取締役社長：木村元彦）は、新技術ブランドとして「QualityHug（クオリティハグ）」の立ち上げを行いました。また、自社コーポレートサイトに新しく本技術ブランドに関するコンテンツを公開したことをお知らせいたします。

新技術ブランド「QualityHug」の概要

沢井製薬の新技術ブランド「QualityHug」は、「安全という意識を醸成する・安心を提示することができる技術」と定義し、自身の服薬や生活に対する「大きな安心の印象を受ける」きっかけとなる新規性の高い技術を選定しています。これらの技術には名称を付与しており、特許出願も行っています。

各技術の名称および内容について

技術名称	内容
Kazaria（カザリア）	＜錠剤表面への模様転写技術^(※1)＞薬の製造工程のひとつである打錠の技術を応用し、表面に細かな凹凸の模様をつけた杵で圧縮することで、錠剤に模様をつける技術です。「カザリア」の技術は、製造工程追加などの手間や、大がかりな追加投資の必要はなく、非常にコストパフォーマンスの高い偽造防止技術です。製品への実装を模索している段階ですが、杵を準備して打錠するだけで、錠剤に直接模様をつけることができます。その模様を見れば、「サワイ」の製品であるとわかり、薬の偽造対策などにも活用できる可能性があります。（特許：特願2024-056208）（※1）本技術は、錠剤製造用装置及び錠剤用金型メーカーのモリマシナリー株式会社と共同開発・共同出願を行っております。
NOXANA（ノクサナ）	＜生成されるニトロソアミン^（※2）のリスクを予測する技術＞設計した製剤処方に対し、ニトロソアミンが生じるリスクを予測できる指標を考案しました。ニトロソアミンが混入するリスクを抑えた製剤設計に活用できる技術です。「ノクサナ」は、ニトロソアミン生成の一因であるNOx（窒素酸化物）のうちニトロソ化反応に実際に寄与するNOx（「反応性NOx」と命名）に着目し、添加剤中の反応性NOxを定量し、設計した製剤におけるニトロソアミン生成リスクの評価指標とする技術です。各添加剤の反応性NOx量をデータベース化することにより、生成する可能性のあるニトロソアミンが公知／非公知であるに関わらず、製剤処方ごとにニトロソアミンの生成リスクを算出することが可能となりました。（特許：国際公開WO2024/075783）（※2）ニトロソアミン：発がん性が懸念される化学物質群
SUPRENA（サプレナ）	＜ニトロソアミンの生成を抑える添加剤＞一般的な添加剤のうち、製剤に配合することによりニトロソアミンの生成を抑制する効果を示す添加剤があります。「サプレナ」は、特定の添加剤を配合することによりニトロソアミンの生成を抑制する技術及び抑制効果を示す添加剤群です。製剤設計においては、添加剤の組み合わせにより純度・溶出性・ニトロソアミンなどの様々な品質リスクを低減する必要がありますが、製剤機能の獲得と品質の確保がトレードオフとなることも少なくありません。例えば、抗酸化剤の配合によりニトロソアミン生成の抑制を図ることができますが、製剤機能やその他の品質に影響が生じる場合もあります。本技術は汎用の添加剤からニトロソアミン生成抑制に効果のある添加剤を選択する技術であり、活用により製剤設計の自由度を高めることができます。（特許：国際公開WO2024/075784）

技術名称

内容

Kazaria（カザリア）

＜錠剤表面への模様転写技術^(※1)＞

薬の製造工程のひとつである打錠の技術を応用し、表面に細かな凹凸の模様をつけた杵で圧縮することで、錠剤に模様をつける技術です。「カザリア」の技術は、製造工程追加などの手間や、大がかりな追加投資の必要はなく、非常にコストパフォーマンスの高い偽造防止技術です。製品への実装を模索している段階ですが、杵を準備して打錠するだけで、錠剤に直接模様をつけることができます。その模様を見れば、「サワイ」の製品であるとわかり、薬の偽造対策などにも活用できる可能性があります。

（特許：特願2024-056208）

（※1）本技術は、錠剤製造用装置及び錠剤用金型メーカーのモリマシナリー株式会社と共同開発・共同出願を行っております。

NOXANA（ノクサナ）

＜生成されるニトロソアミン^（※2）のリスクを予測する技術＞

設計した製剤処方に対し、ニトロソアミンが生じるリスクを予測できる指標を考案しました。ニトロソアミンが混入するリスクを抑えた製剤設計に活用できる技術です。「ノクサナ」は、ニトロソアミン生成の一因であるNOx（窒素酸化物）のうちニトロソ化反応に実際に寄与するNOx（「反応性NOx」と命名）に着目し、添加剤中の反応性NOxを定量し、設計した製剤におけるニトロソアミン生成リスクの評価指標とする技術です。各添加剤の反応性NOx量をデータベース化することにより、生成する可能性のあるニトロソアミンが公知／非公知であるに関わらず、製剤処方ごとにニトロソアミンの生成リスクを算出することが可能となりました。

（特許：国際公開WO2024/075783）

（※2）ニトロソアミン：発がん性が懸念される化学物質群

SUPRENA（サプレナ）

＜ニトロソアミンの生成を抑える添加剤＞

一般的な添加剤のうち、製剤に配合することによりニトロソアミンの生成を抑制する効果を示す添加剤があります。「サプレナ」は、特定の添加剤を配合することによりニトロソアミンの生成を抑制する技術及び抑制効果を示す添加剤群です。製剤設計においては、添加剤の組み合わせにより純度・溶出性・ニトロソアミンなどの様々な品質リスクを低減する必要がありますが、製剤機能の獲得と品質の確保がトレードオフとなることも少なくありません。例えば、抗酸化剤の配合によりニトロソアミン生成の抑制を図ることができますが、製剤機能やその他の品質に影響が生じる場合もあります。本技術は汎用の添加剤からニトロソアミン生成抑制に効果のある添加剤を選択する技術であり、活用により製剤設計の自由度を高めることができます。

（特許：国際公開WO2024/075784）

沢井製薬株式会社取締役専務執行役員研究開発本部長横田祥士のコメント

今回、新しく立ち上げた沢井製薬の技術ブランド「QualityHug」は、患者さんがお薬を飲むときの不安に寄り添う技術を集めています。「カザリア」は、ひと目で判る識別性と偽薬対策もできる非常にユニークな技術であり、従来の印刷や刻印とは異なる錠剤の表示・識別方法の新たな選択肢を提供できるようになりました。錠剤全体にデザインを入れることができるため、種々のデザインを持たせることができる応用性が期待されるほか、服用される患者さんにもわかりやすく、優しい技術でもあります。「ノクサナ」「サプレナ」は、特に近年のニトロソアミン類の混入リスク対策が強く求められているなか、製剤中の主成分のみならず添加剤をも含めたニトロソアミン生成リスクの評価系（ノクサナ）、ニトロソアミン生成を回避する製剤設計手法のひとつ（サプレナ）となります。これらの技術開発は、安心・安全なジェネリック医薬品の開発と供給に大きく役立つものと考えています。これからも高品質なジェネリック医薬品の安定供給に向け、製剤設計技術・製造技術の創出に加えて、新たな評価・分析手法も開発してまいります。