B2BCH_ONE
B2BCH_TWO
最終更新時刻:17時11分

研究論文「血管反応スクリーニングのための in vitro 脈絡膜複合体の確立」発表についてのお知らせ

2024/07/25  株式会社 坪田ラボ 

2024年7月25日

株式会社坪田ラボ

研究論文「血管反応スクリーニングのためのin vitro脈絡膜複合体の確立」発表についてのお知らせ

この度、当社代表(CEO)坪田一男が参加する研究グループが、革新的なinvitro脈絡膜モデルの開発に成功しました。このモデルは、血管調節を標的とする薬物評価において新たな可能性をもたらすと期待されています。その結果が、学術誌『ScientificReports』に掲載されましたので、お知らせいたします。

タイトル:
Establishmentofaninvitrochoroidcomplex systemfor vascularresponsescreening
著者名:
HeonukJeong、DeokhoLee、根岸一乃、坪田一男、栗原俊英
雑誌名:
ScientificReports
URL:
https://www.nature.com/articles/s41598-024-67069-8

【研究の背景と目的】
脈絡膜は、眼の恒常性を維持するために重要な役割を果たす血管組織です。しかし、脈絡膜の異常に関する研究や効果的なinvitroモデルの確立は限られていました。本研究では、ヒト人工多能性幹細胞(hiPSC)由来の内皮細胞(EC)、マウスの脈絡膜線維芽細胞(msCF)、およびhiPSC由来の網膜色素上皮細胞(RPE)を用いて、invivoの脈絡膜血管を模倣する新しい共培養システムをinvitroで開発することを目指しました。

【研究成果の概要】
この新しいinvitro脈絡膜モデルは、以下の特長を持っています。
1.細胞構成:hiPSC由来のEC、msCF、およびhiPSC由来のRPE細胞を共培養。
2.細胞外マーカーと血管関連マーカーの発現:免疫組織化学により、invivoの脈絡膜血管に類似していることを確認。
3.血管新生発芽アッセイ:脈絡膜血管の形態を評価。
このinvitro脈絡膜モデルを用いた血管調節を標的とする薬物評価において、既存の市販薬による血管変化を評価し、その有効性を示しました。研究グループのinvitro脈絡膜モデルは、脈絡膜の発達および脈絡膜血管疾患の進行に関する病理メカニズムを理解するモデルとして期待されています。

【今後の展望】
今回の慶大眼科での研究により、脈絡膜の異常に関する研究や効果的なinvitroモデルの確立がされました。今後、坪田ラボでは、これらの研究成果をさらに応用し、脈絡膜血管調節などを標的とする新しい薬物の開発を目指してまいります。

以上

関連業界