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最終更新時刻:17時11分

商業規模でのCORSIA適格燃料(CEF)の供給を確立、成田国際空港で搬入を開始

2024/09/19  伊藤忠商事 株式会社 

商業規模でのCORSIA適格燃料(CEF)の供給を確立、成田国際空港で搬入を開始

~国内の航空燃料不足問題の解決にも寄与 ~

2024年9月19日

伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井 敬太、以下「伊藤忠商事」)は、Neste OYJ社(本社:フィンランド、President and CEO:Matti Lehmus、以下「Neste社」)、GS Caltex社(本社:韓国、Co-Chief Executive Officer; President; Chairman Executive Board:Hur Sae-Hong、以下「GSC社」)との協働により、「民間航空のためのカーボン・オフセット及び削減スキーム(以下「CORSIA」)」に適合する燃料※1(CORSIA Eligible Fuel、以下「CEF」)の商業規模での供給を、成田国際空港で開始します。商業規模での継続的なCEFの供給は世界的にも稀有であり、供給を通じ国内におけるCEFの本格的な普及拡大を図ります。

国際民間航空機関(ICAO:International Civil Aviation Organization)は、航空機が排出する二酸化炭素(CO2 )を2050年までに実質ゼロとする長期目標を採択しています。これによると、2024年以降、2019年比で排出量をCORSIAに適合する方法で15%削減、もしくは、オフセットすることが求められています。伊藤忠商事は、CORSIAの要件を満たす認証スキームISCC CORSIA※2を取得しており、今後下図のサプライチェーンを通じて商業規模でのCEFの流通を行います。これらは、長年の取引実績に基づき強固な信頼関係を築いている世界でも屈指のエネルギーサプライヤーであるNeste社及び、GSC社の協力のもとに実現しました。

CEFサプライチェーン(イメージ図)

国内では訪日外国人の増加による国際線需要増加などにより、航空燃料の不足が深刻化しており、その主要因として、航空燃料の輸入タンクから空港施設への輸送に使用する内航船の逼迫化が挙げられます。CEFは、外航船を用いて成田国際空港株式会社が所有する航空燃料受入ターミナルへ直輸入するため、航空燃料の脱炭素化に加え、航空燃料の安定供給にも寄与するサプライチェーンとなっています。今回、成田国際空港に搬入したCEFは全日本空輸株式会社及び日本航空株式会社をはじめとする航空会社に供給予定です。今後も需要に応じて供給を継続し、他空港への供給も検討いたします。

また、伊藤忠商事は2024年7月に、航空燃料不足による運航懸念の低減に寄与する取組みとして、韓国のGSC社の製油所から成田国際空港株式会社が所有する航空燃料受入ターミナルへ、ジェット燃料(化石燃料)を外航船で直輸入しました。成田国際空港での航空燃料の直輸入が初めてということもあり、通常より多くの事前検査を実施し、航空燃料の品質に十分配慮いたしました。直輸入した約5,000KLのジェット燃料は、アジア便の約300便分に相当するものです。

引き続き伊藤忠商事は、有力パートナー企業との協働のもと、SAFをはじめとするリニューアブル燃料※3の普及や航空燃料の供給を通じ、「航空燃料の脱炭素化」及び「航空燃料の安定供給」という航空業界が抱える2つの課題解決に貢献していきます。

【ご参考】成田国際空港株式会社プレスリリース資料

【写真】 CEF搬入の様子

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