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第30、31回鹿島美術財団 財団賞・優秀賞を決定

2024/05/15  鹿島建設 株式会社 


 公益財団法人鹿島美術財団(理事長:鹿島公子)は、第30、31回「鹿島美術財団 財団賞・優秀賞」の受賞者を決定しました。
 「鹿島美術財団 財団賞」は、美術研究の一層の振興を目的に1994年に創設され、以後毎年、助成者の研究成果をまとめた論文(同財団刊行『鹿島美術研究』に掲載)の中から特に優れたものを選考の上、贈呈されます。第28回からは表彰制度を拡充し、「優秀賞」を新設しました。このような、優れた美術研究に対して贈られる賞は国内に数少ないことから、「國華賞」(朝日新聞社関連)と並び、美術研究者から大きな関心が寄せられています。
 このたび、新型コロナウイルスの影響により刊行が延期されていた『鹿島美術研究』年報別冊第39号および第40号(ともに2023年刊行)に掲載され、所定の要件を満たした論文の中から、高階 秀爾(たかしな しゅうじ)東京大学名誉教授をはじめ計7名の選考委員が審査を行い、各号から第30回および第31回の財団賞・優秀賞を選定しました。受賞者には、賞状と副賞(財団賞:100万円、優秀賞:50万円)が本年5月14日(火)の授賞式にて授与されました。
 鹿島美術財団は、美術の振興を図り、もって我が国の文化の向上、発展に寄与することを目的に1982年に設立されました。全国の若手・中堅の美術研究者を主な対象に、美術に関する調査研究助成、出版や国際交流の援助、ならびに美術講演会開催などの普及、振興活動を行っています。その活動実績は、これまでに約2,880件、総額約23億7,000万円にのぼります。

第30回 財団賞 受賞者


《日本・東洋美術部門》
 山下 真由美 (やました まゆみ)
  (大阪市立美術館学芸員)
   研究主題:江戸における都市景観図の展開ならびに実景図の特質についての研究
        ―沖一峨筆「江戸風景図額」を中心に―

《西洋美術部門》
 加藤 明子 (かとう あきこ)
  (三菱一号館美術館主任学芸員)
   研究主題:「マネとポスト印象主義の画家」展再構成の試み
        ―1910年代の英国におけるフランス近代美術の受容―

【第30回 優秀賞 受賞者】
《日本・東洋美術部門》
 清水 智世 (しみず ともよ)
  (京都府京都文化博物館学芸員)
   研究主題:戦時下における京都の前衛画家に関する研究―北脇昇と小牧源太郎を中心に―

《西洋美術部門》
 請田 義人 (うけた よしと)
  (倉敷芸術科学大学芸術学部講師)
   研究主題:アレクサンドル・ファルギエール(1831-1900)の造形観

第31回 財団賞 受賞者


《日本・東洋美術部門》
 柿澤 香穂 (かきざわ かほ)
  (早稲田大学會津八一記念博物館助手)
   研究主題:白隠慧鶴筆「蛤蜊観音図」の研究 ―御伽草子『蛤の草子』からの影響―

《西洋美術部門》
 仲間 絢 (なかま あや)
  (京都大学白眉センター/文学研究科特定准教授、
   ハーバード大学大学院美術史・建築史研究科アソシエイト)
   研究主題:『雅歌』註解写本挿絵(バンベルク州立図書館所蔵、Bibl. 22, fol. 4v, 5r)の考察
        ―処女たちの中の処女(virgo inter virgines)、花嫁としての聖母マリアの表象―

【第31回 優秀賞 受賞者】
《日本・東洋美術部門》
 王 姝 (おう しゅ)
  (早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程)
   研究主題:東魏北斉における「樹下思惟」像の図像学的研究

《西洋美術部門》
 森 万由子 (もり まゆこ)
  (広島県立美術館学芸員)
   研究主題:モーリス・ドニの公共建築装飾

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