2024 年 5 月 2 日
株式会社日本政策投資銀行
マーキュリア・サプライチェーン投資事業有限責任組合
への出資決定について
~「特定投資業務」を活用し、物流・サプライチェーンを投資対象とするテーマ特化型VCへアンカー投資家として参画~
株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)は、物流・サプライチェーンをテーマに据えたスタートアップ企業(アーリーからミドルステージ)を投資対象とし、株式会社マーキュリアインベストメント(本社:東京都千代田区、代表取締役:豊島俊弘)が無限責任組合員となり組成された「マーキュリア・サプライチェーン投資事業有限責任組合(以下「当ファンド」という。)」に対する出資を決定しました。
足元では、2024 年 4 月よりトラックドライバーの時間外労働時間の上限規制適用が始まりましたが、物流施設や港湾等、サプライチェーンに関わるさまざまな現場において、労働力不足が深刻化しています。加えて、カーボンニュートラルへの対応や、災害・戦争等による重要物資供給網の断絶等、我が国の物流・サプライチェーン領域には課題が山積しており、かかる課題への対応は、我が国の産業全体にとって急務となっています。
このような背景の下、デジタル化等による効率化・省人化・最適化等への関心や期待は高まっているものの、物流・サプライチェーン領域は、多様なプレイヤーが関わり複雑且つ複合的な構造になっているが故に、企業・現場毎の部分最適化が進んでおり、新たなテクノロジー等の導入による全体基盤強化の余地が残されている状況にあります。
当ファンドは、物流・サプライチェーン領域の課題解決に資する可能性のある革新的な技術・ビジネスモデルを有するスタートアップ企業等を投資対象としています。また、当ファンドの LP 投資家には、サプライチェーンを構成する事業者の参画が予定されています。事業者は、当ファンドを通じた投資による資金面での成長支援にとどまらず、投資対象企業との連携・協業により、事業面での戦略的な成長を企図しており、ひいては物流・サプライチェーン領域の革新を目指します。
DBJ は、アンカー投資家として当ファンドへ参画することにより、リスクマネー供給が不足しているスタートアップ分野への呼び水となることに加え、当ファンドへの資金供給を通じて、国内企業の競争力強化やスタートアップエコシステムの活性化に寄与するものと考えられることから、DBJ の「特定投資業務(注 1)」の一環である「DBJ スタートアップ・イノベーションファンド(注 2)」を活用し投資を実施します。
DBJ は、今後とも「特定投資業務」を通じた成長資金に係る市場の発展やサプライチェーンの強靭化、競争力強化に向けたお客様の取り組みを積極的にサポートしてまいります。
(注 1)民間による成長資金の供給の促進並びに地域経済の活性化及び我が国企業の競争力の強化を図るため、国からの一部出資(産投出資)を活用して、成長資金を時限的・集中的に供給する業務です。
(注 2)「特定投資業務」において、スタートアップの創出・育成、イノベーションエコシステムの構築等に向けた取り組みを推進するため設置した重点投資分野です。
【ファンド概要】
名称 マーキュリア・サプライチェーン投資事業有限責任組合
無限責任組合員 株式会社マーキュリアインベストメント
有限責任組合員 山九株式会社、三菱倉庫株式会社、株式会社マーキュリアホールディングス、株式会社日本政策投資銀行
ファンド組成日 2024 年 4 月 26 日
運用期間 10 年間
【本ファンドの投資テーマ例※】
※図に記載の分野に限らず、現時点においては物流・サプライチェーン領域に直接関わらないものの、将来において当該領域への展開・応用が期待できるテクノロジー・ビジネスモデル等も幅広く対象とします。
出典:株式会社マーキュリアインベストメント リリース資料
【お問い合わせ先】
企業金融第 3 部 電話番号 03-3244-1677